カテゴリ:日々のこと( 95 )

ムラノ島ガラスミュージアム

フェイスブックの「XX年前の今日」という機能で、偶然にも2年前の今日もムラノ島ガラスミュージアムに来ていたことが分かった。

学生時代バイトさせてもらっていたギャラリーのオーナーに挨拶をしてから、いざガラスミュージアムへ。

ムラノガラスの製作過程を説明する部屋が新しくできていて、現代ガラス作品は新しくなっていた。

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学芸員さんが日本人作家の作品もあるわよ、と案内してくれた。
ミシマ・リツエ 作
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ヨシダ・キミコ 作
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桜、うつくしい
この作品は帰宅してからもずっと私の心に残って、泣きそうだ
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庭へ出てみる。
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シェスタする海月...(作品名を考えてみるなど)
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歴史的建造物とモダンアート、有機物と無機物、西の世界と東の世界の組み合わせがヴェネツィアらしい空間であった。



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by ayusham | 2017-04-17 20:59 | 日々のこと | Comments(2)

イースターバニー

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イースターバニーは異教徒の私にもちゃんと春を連れて来た
連れて来なかったら丸焼きにして食うつもりだった
去年のイースターはある問題に本当に悩んでいたが
バスに揺られながら、去年からしっかりと一年が過ぎたことを実感した


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by ayusham | 2017-04-13 06:02 | 日々のこと | Comments(0)

ことばの忍術経典

中国語中級クラスに通っている。
中国語学習の楽しさをしつこく説いていたら、友人のアレッサンドラも私に押されて昨年の秋から初級クラスに通い始めた。

昨夜はアレッサンドラ、彼女と同じく初級コースに通う仲間たちと王老師を囲んでホームパーティをした。
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初級クラスの一人が、中国語の発音が難し過ぎるという話を始めた。
「そもそも子音が21もあって覚えられないよ。」
「あら、それならイタリア語は30以上あるから、イタリア語の方が難しいということになるわ。」
「いや、声調があるから単純計算でも4倍になるんだよ。もう聞き取れやしないよ。」

そこで私自身も何年経ってもイタリア語のBとVを完全に聞き取れないことを話した。
「でもおかしいな、君は完全にBとVを区別して話しているじゃないか。」
「それは私がその単語を知っているから、意識して発音できるだけ。知らない単語は区別して発音できないし、聞き取りもできないよ。」
「そうか、それなら君の知らないであろう単語で本当に区別できないか試してみようじゃないか。」

そう言って友人は、分厚い医学用語辞典を取り出して、その中から難解な単語を拾い出した。
「Bxxxx、 Vxxxx、さあどっちだい?」
と聞いてきた。
「残念ながら、唇の動きを見て区別出来てしまうよ。」

彼は腕組をして少し考えた後、くるっと私に背中を向けて
「Bxxxx、 Vxxxx、さあどっちだい?」
と聞いてきた。
「残念ながら、閉鎖音と摩擦音の長さで区別できてしまうよ。扉をバタンと閉めるより、床を引きずりながら閉めると時間がかかるでしょう。」

友人は今度はううむ、と唸って携帯アプリでメトロノームのアップテンポを設定し、私に背中を向けてラップ調で
「Bxxxx! Vxxxx! Byyyy! Vyyyy! Bzzzz! Vzzzz! さあ!どっちだい?」
と詰め寄ってきたので、
「それじゃあ私達イタリア人だって分からないわよ!大体それ、どこの国の言語なのよ!」
とみんなでお腹を抱えて笑った。

私達がたどり着いた結論として、母語話者でない者の多くは、完全に聞き取れない音はいつまでも存在し続ける。それを補う為に、知らない間に様々な術を身に付けているということだ。

正しい型を自分に与え続けると同時に、忍術経典も更新していくのが大事なのである。

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by ayusham | 2017-04-02 17:27 | 日々のこと | Comments(0)

今年も塩釜桜

今日からサマータイム。
昨年の311にキオッジャ市で植樹された桜を見に行く。

キオッジャへはバス、そのバスごとカーフェリー、そして水上バスを乗り継いで行く。

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八重桜満開。

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こちらは葉桜へ。
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天気予報は怪しかったけど、晴れ間のうちにお花見ができてよかった。故郷の桜はほんとにいいものだ。港のレストランでお腹いっぱい食べた。

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by ayusham | 2017-03-26 21:50 | 日々のこと | Comments(0)

Quanta vita c'è

ジムでトレーニングしていたら、ラジオから懐かしい曲が流れてきた。



夫が日本での留学を終えてヴェネツィアに戻った年、の翌年だから1998年の曲だ。ヴェネツィアの実家から送ってくれたMDの中に、この曲も入っていた。
当時私達はまだ学生だった。
イタリア語を始めたばかりで歌詞は殆ど分からなかったけれど、サビの部分は簡単だったし、遠距離で寂しかった私はソニーのMDウォークマンでこの曲を聞き、メロディを口ずさんだ。
Quanta vita c'è.. quanta vita insieme a te

ジムから帰宅して、夫にその曲の話をした。
「ねえ、あなたならこのサビを日本語にどう訳す?沢山の人生...人生いろいろ、君と過ごせばってとこかなあ?」
と聞いたら、
「え、違うよ。このQuantaは数量詞じゃなくて感嘆詞だよ。なんて意味のある人生なんだ、君と過ごす日々はってとこでしょう。」
きょとんとした顔で夫は答えた。

なんとまあ!私はずっと「うさぎ美味しい蚊の山」状態でこの曲を口ずさんでいたのだった。

この件があったからという訳ではないのだが、私はようやく重い腰を上げてイタリア語を勉強することにした。

日々の生活の中で、学生に説明する時、アンとたわいもない話をする時、もっと的確な言葉出て来たらいいのにともどかしく思う瞬間が度々ある。
それはテニスのバックハンドみたいなものだ。練習してないんだから打てないに決まっている。楽なフォアで打てるように駆け回り、脚力ばかり発達させてしまった。

何冊か買った語学書は捨ててしまったけれど、初めて買った白水社の文法書は、今でも時折開くことがある。遠過去の部分は、住む予定だったヴェネツィアでは使われないと聞いていたので、dopo!(後で!)と書いて勉強しないままにしていた。あれから20年の月日が流れて、そのページをめくる。
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by ayusham | 2017-03-04 07:52 | 日々のこと | Comments(0)

Pisces vale!

ヴェネツィアはカルネヴァーレの真っ最中!ヴェネツィア人が一番働く時だ。そりゃあもう一年分働く。

今週は仕事前ジムへ行った。その方が疲れ知らずで働けることに気付いてびっくりだ。

今日はひとまず、友達のレストランでお疲れ様ごはん。ここはとっておきの美味しいレストランのひとつ。

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Carne vale, et pisces vale!
Edo, ergo sum.
肉よさらば 魚よさらば!
我食べる、故に我あり。

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by ayusham | 2017-02-26 04:58 | 日々のこと | Comments(0)

訃報/異国に住むとはこういうことだ

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いつか来る知らせはふいに訪れる人込みの中で携帯を見る
ああ異国に住むとはこういうことだ船待つ息はただただ白い
信仰を持つ人ならば駆け込むのだろうか霧のサルーテ教会
ぐるぐるとかき混ぜたなら朝食のカプチーノからこぼれるこころ
んで始まる言葉はすべて温かい んだから・んだべ・んでねえべっちゃ
東北に生まれた跡を亡くしても私に遺る故郷の言葉

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by ayusham | 2017-02-10 20:10 | 日々のこと | Comments(0)

筋トレ女子

我が家から徒歩1分圏内にジムが二軒ある。

見学してみると、一軒は今風のお洒落な内装で、ピラティスやヨガを提供しているスタジオだ。金額設定や人の様子から、客層は優雅なマダムが中心のようだ。
もう一軒は夫も若かりし頃通っていた老舗のトレーニングジムで、ゴンドリエレをはじめ常連のヴェネツィア人だけでなく、意外にもアラブ、アフリカ、東欧系の若い男女もトレーニングに励んでいる。

「ねえ、あなたすっごくスタイルがいいけど、ダイエット目的じゃないよね。どうしてジムに通ってるの?」
トレーナーと談笑しながらウォーキングしている若い女性に声をかけたら、
「私達外国人労働者は体が資本だもの。体に投資しなくちゃね。」
独特のモルダヴィア訛りで彼女は答えた。

「私達外国人労働者」という言葉には「この私」も含まれている気がして勝手に仲間意識が湧いてしまったし、いろんな訛りのイタリア語で和気藹々とした雰囲気もよかったので、今年はこのトレーニングジムに通うことに決めた。

筋トレ女子の初心者メニューをトレーナーのピーノに立ててもらう。
推定35年前のピーノ
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※ウォーミングアップ
Exercise Bike 6min
※マシンを使った下半身筋トレ
Leg Press 40kg 15×2
Standing Gluteus 15kg 15×2
※バランスボールを使った腹筋トレ
Hamstring Curl 15
Hands Off 15
※マシンを使った上半身筋トレ
Chest Press 5kg 15×2
Shouldest Press 10kg 15×2
Vertical Traction 15kg 15×2
Vertical Row10kg 15×2
※有酸素運動
Cross Trainer 6min
Step Trainer 3-6 min
Walking 4.5hm/h 12 min

へなちょこレベルでお恥ずかしいのだが、これでも負荷は少し増えた。一ヶ月前は超へなちょこレベルであったのだ。

一ヶ月で得た豆知識と意識改革は以下の通り。
・筋トレの後に有酸素運動をする。これは筋トレのパフォーマンスを上げる為と脂肪を燃焼させる為。
・大きい筋肉から鍛える。
・インターバルは1分。これはだらだらとトレーニングしない為。
・ジム通いを仕事のスケジュールと同じ扱いにする。
・8時間はしっかり寝る。

この中で、一番大事なことは寝ることである。

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by ayusham | 2017-02-05 04:38 | 日々のこと | Comments(0)

メソポタミアへの旅

息子が学校でメソポタミア文明を習い終えたところ、ちょうど近所で企画展が始まり、子供向けのツアーもあったので、家族で足を運んできた。
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楔形文字は葦を切ったもので書かれていたことは知っていたが、いまいちピンと来ていなかった。百聞は一見に如かずだ。
お月見で供えるススキのような柔らかいものではなくて、葦は直径2-3センチの、建築材にも使われたような丈夫なものを使う。

三角と半円に削った両端と、持ち手の三辺を使って、粘土板に押し当てていく。
沖積平野のメソポタミアには、粘土板の材料である泥土だけはそこらじゅうにあったのだろう。
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くるくる判子(円筒印章)のコーナーが面白かった!
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くるくる判子はシュメル時代初期には封印に、後代では契約に使われた。判子には所有者の名前や肩書と共に、ユニークな図柄が彫られた。図柄や素材に厄除開運の意味を込めていた辺りが、日本の実印の扱い方と通じる気がする。
そしてこの図柄、時代ごとに王様、セックス、闘争、神話、饗宴など流行があった。

饗宴をモチーフにしたラピスラズリの判子には、大きな甕にストローを刺してビールを飲む人々が彫られていた。
「楽しくなること、それはビール。嫌になること、それは軍事遠征。」(シュメル人の諺)
ギルガメシュ物語のエンキドゥもビールを飲むことで人間らしくなり、文明人としても認められたのを思い出した。
シュメル人には五千年後の現在のイラク、見せられないな。。。

ツアーの後の、ラボラトリオ。粘土でアクセサリーを作る。
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シュメル人は男性も装飾を身に付けたそうだ。
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この企画展、春までやってるので、また行くつもり。
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by ayusham | 2017-01-30 02:09 | 日々のこと | Comments(0)

ヴェネツィアを守る

高校時代バイトしてた地元図書館の館長は、「図書館が静かな場所であってはならない」と「静かに!」の注意書きを全部はがしてしまう人だった。
だから私も来館した小学生と自由研究の本を一緒に探してお喋りしたり、定期的に来る子育てサークルの読み聞かせにお客さんとして参加してげらげら笑ったりした。
楽しい図書館だった。

ここヴェツィアにも同じように静かにする必要のない子供図書館があって、国は違っても同じ場所があることにびっくりした。一言も「静かに!」と言われることなく、小さな息子をカーペットに転がしながら本を選んだ。日本の絵本でヴェネツィアの子供達に文庫もしたし、「ヴェネツィアは昔から異文化の交差する街だから」と司書のジョヴァンナさんには日本語図書まで購入して頂いた。

その子供図書館が今、本土移転の危機に瀕している。
昨年末、開館時間が月~木曜日までは午前中のみ、金土日は終日閉館と変更されたのを知った時、既に嫌な予感はしていた。子供図書館なのに放課後いつも閉まっている。

近年ヴェネツィアはベネトングループに買収された旧ドイツ商館(旧中央郵便局)がショッピングモールになったり、お洒落なカフェが次々オープンしたりしているけど、残念ながらそれらは市民の為の場所ではない。

市内で働くことで、職場と生活圏が重なることを心配したが、それも杞憂だった。
イタリアの普通の大学生は、ヴェネツィアで自由に遊ぶお金なんてないのだ。スーパーで買い物さえしない。ヴェネツィアの家賃は軽く一月分の給料を超えるから、学生数人で本土のアパートをシェアする。学生はアパートから持ってきたパスタ弁当を校舎の階段でつつましく食べる。

...誰の為の街なんだーーー!

このまま黙っていることもできないので、みんなで図書館移転反対の署名活動をすることにした。
今まで市内で図書活動をする人達と話したことがなかった。
ヴェネツィアを守る。もうuna foresta(外人)ではなくヴェネツィア市民として。
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by ayusham | 2017-01-28 06:48 | 日々のこと | Comments(0)