カテゴリ:旅行( 19 )

釧路旅行~ジリは続くよどこまでも

世界湿地の日だそうだ。
湿原と言えば、夏に釧路へ行った。
f0215198_1935149.jpg

釧路湿原を散策することが目的だったが、滞在中釧路はずっと濃い霧に覆われていた。
ガイドさんによると、地元ではこの濃霧をジリと言うのだそうだ。
釧路では、年間およそ100日はジリが発生しているという。
湿原を歩いたというよりは、どこまでも続くジリの中をさまよっていた気がする。

居酒屋で隣り合わせた中国人観光客の家族は、全員ユニクロのライトダウンを羽織っていた。長袖は薄手のコットンパーカーだけ持ってきたことを後悔した。
私の知っている日本の夏は釧路にはなかった。

釧路では湿原よりも、駅前大通りの廃墟っぷりに驚いた。
どこの地方都市でも、シャッター街は珍しくはないけれど、あれだけの目抜き通りで見上げる大型ビルディングが一歩足を踏み入れたら剝き出しの地下の穴に落ちるような状態で放置されているのを見ると、ここは本当に日本かと思った。
そのまま桜木紫乃のホテルローヤルの世界です。

イタリアで1年間履いていた息子のスニーカーに穴が開いた。
新しいスニーカーが必要だったが、どれだけ歩いても靴屋はない、靴屋だったかもしれない場所しか見つからない。
やっとのことで結婚式にでも履いて行くような立派な革靴をデパート閉店セールの7割引きで購入した。そのデパートは駅前に残る最後の大型店で、8月いっぱいの閉店を控えて店員も殆どいなかった。ミラノアクセントの六十代と思われる夫婦が、がらんどうの店内を珍しそうに廻って歩いていた。
この夫婦とは、その後一週間の間にトロッコ列車で、幣舞橋の炉端焼きで、バスツアーで何度も顔を合わせることになる。ステレオタイプなイタリア人と違って遠慮がちな北イタリア人だったが、ここまで偶然が重なるとさすがにお互い打ち解け、ツアーでは一緒に行動した。
彼らは既に2度の長期旅行でそれぞれ関西、東京を廻って、今回は一か月かけて北海道を廻ることにしたのだそうだ。主要都市だけでなく利尻や知床へも行ったと言うから、釧路の廃墟など驚きもしなかっただろう。

ツアーガイドをしてくれたのは、地元に27年暮らす、ハキハキとお喋りな女性だった。
夏に札幌に出るのは熱中症が怖いと笑う。
「子どもの頃は『街へ行く』、駅前通りを歩くというのはわくわくする出来事で、デパートでショッピングしたり、映画を見たり、レストランへ行ったりしていたんです。」
「この仕事をしていると、地元の友達はみんな『観光客はみんな何しに釧路に来るの?』って聞いてくるんですよ。」
ジャスコドーナツ化現象で、今や人口は郊外に流れてしまったそうだ。

彼女は他にも、ガイドブックには書いてない地元の人の暮らしを話してくれた。
彼女が案内してくれた一日はとても楽しかった。
進めども進めども前も後ろもジリの中、
「こんな釧路が好きだから、この仕事を続ける。」という彼女の横顔は潔かった。

食べ物は何を食べても美味しかった。
釧路は日本のナポリだ。
ジリの幣舞橋は海風が冷たくて、炉端焼きで暖をとる。
水温が低い場所で育つ牡蠣は、夏でも栄養を取り込みながらゆっくり育つ。
松島の牡蠣と違って甘くて大きい北の牡蠣は、食べるというよりはツルンと私の喉を流れた。
[PR]
by ayusham | 2017-02-02 16:44 | 旅行 | Comments(2)

永遠の都

tomomatoさんがヴェネツィアにいらしています。
なんと同じ時期にローマに滞在していたことが判明!どこかですれ違っていたかもね...

tomomatoさんのカメラの調子が悪かったようなので、代わりに私が永遠の都ローマの写真をupしておきましょう。

f0215198_16534746.jpg

f0215198_16535930.jpg

f0215198_1654948.jpg

f0215198_1654165.jpg

f0215198_16542266.jpg


物乞いの女の嘘と霧雨と全て飲み込む古代遺跡は
浅黒き肌の傘売りよけながら旅人は探す枯れたトレヴィを
雨上がり濡れた花びら異教徒の我にも鐘の音は降り注ぐ

[PR]
by ayusham | 2015-04-16 16:57 | 旅行 | Comments(0)

富良野 フーラヌイの地

北海道の地名の多くはアイヌ語からきている。
未開の原始林だっただけあって、川や沢、山や窪地など地形にちなんだものが多い。

それもただの川ではなくて
森の中にある川、葦の多い川、硫黄の流れる川、冷たい泉の湧く川
ただの沢ではなくて
和人の女が多くいる沢、美しく神秘的な沢、ブドウのある沢

恋をするならフランス語というなら、冒険するならアイヌ語といったところか。
口承によってのみ存在する言語を和人が文字として記録していったため、当てられた漢字と本来の意味が遠いところにあることにも驚く。

石狩 イシカラペッ 曲がりくねった川
札幌 サッポロペッ 乾いた大きな川
発寒 ハチャム 桜鳥が多い
夕張 ユーパロ 鉱泉の湧き出る地
奥尻 オクシリ 悪い陸
色丹 シコタン 最良の村

今回私たちが訪れた場所は、
富良野 フーラヌイ 硫黄くさい泥土
f0215198_0594598.jpg

富良野はラベンダーが咲き誇り、ドラマ北の国からのイメージそのままで、そこに原始林が広がっていたこと、入植者が斧でその木々を一本一本切り倒していたことなど、少しも想像がつかない。
旅の前に、硫黄臭い強酸性の泥土が開拓者たちの手によって「富む良い野」になるまでの開拓史に少しでも触れておいてよかった。地元野菜の美味さを、有難く頂く。

開拓者は必ず故郷の豆を持って入植したそうだ。
私には未開の地を切り拓く精神はないけれど、故郷の種を持っていく気持ち、すごく分かる。
それは自分のルーツ、新しい土地で根を張るためのお守り。
来春は屋上テラスに日本の野菜を植えようと思う。
[PR]
by ayusham | 2014-08-24 00:27 | 旅行 | Comments(5)

Valle Aurina

f0215198_18412088.jpg

チロリン村の思い出は、たくさん雪遊びしたこと!
毎朝目を覚ますとすぐ、息子はカーテンを開けて雪がとけてないことを確認していた。
f0215198_18415489.jpg

貸し「そり」3ユーロ也。
f0215198_1842129.jpg

娘、親友のシャルロットちゃん。朝から晩までくっついてお喋りして、よく飽きないなあ。
f0215198_18422614.jpg


プレゼピオ博物館では、よく見かけるキリストの誕生シーンだけでなく、受胎告知や東方三博士の来訪など聖書の重要な場面も見る。地元の教会で、チロリン村の博物館で、こうしてイタリアの子どもは聖書を体に染み込ませていくのだな。
f0215198_18424491.jpg

f0215198_18425456.jpg

ツリー用のオーナメントは、旅先などで毎年一つずつ購入している。(だからうちのツリーはテーマもなくてばらばらである。)去年はスウェーデンのダーラヘストで、今年はチロリン村のクリスマス市でプレッツェルのオーナメントを選んだ。
f0215198_18431326.jpg

プレッツェルの形には「自然、人、神」という意味もあるそうだ。奥が深い。
他の木彫りのものも、チロルの人々の実直な暮らしが伝わってくるよう。私がチロルをすきなのはこの辺りだと思います。
f0215198_18432310.jpg

午後は遅ればせながら、ツリーの飾り付けをしよう。ツリーの飾りつけは、子ども達が一年で一番楽しみにしていることです。
[PR]
by ayusham | 2011-12-12 06:17 | 旅行 | Comments(6)

Renon

Renon(Ritten)という町でバカンスを過ごしました。
日本人の友達とそのまた友達、友達・・・日独伊家族大勢でアパートを借りました。

Bolzanoからケーブルカーで15分程ブドウ畑を越えていくとRenonです。

f0215198_62818100.jpg



午前中は山歩きや山間列車で近隣の村めぐり、午後は本を読んでのんびりでした。
のんびりだけど芯がしっかりしてる友達といろいろ話せたことが一番心に残っています。

f0215198_6475166.jpg


f0215198_6292094.jpg


f0215198_6293887.jpg


f0215198_6283282.jpg



これからしたいこと
・山用品を揃える
・Renonの人々のように窓辺をお花いっぱいにする・・・は無理だから、ちょっこり花を咲かせる
・食事日記。偏ったものばかり食べていたらドテッとした感じになってしまった。どんな食べ物が自分の心と体にどんな影響を与えるのか知りたい。
[PR]
by ayusham | 2011-08-12 06:19 | 旅行 | Comments(6)

Auronzo di cadore

f0215198_21423622.jpg


ヴァカンス前のプチヴァカンス
[PR]
by ayusham | 2011-06-08 05:17 | 旅行 | Comments(9)

新潟、大きな空

f0215198_23511681.jpg


More 菊水飲みながら書いてます
[PR]
by ayusham | 2010-08-10 21:17 | 旅行 | Comments(5)

北欧旅行

f0215198_1650277.jpg


北欧のベニスなんて、いえいえ
[PR]
by ayusham | 2010-05-11 21:12 | 旅行 | Comments(16)

リグーリア紀行・その4

リグーリアネタを引っ張ってますがこれで終わりです。

リグーリニアにはイギリス時代、ちょっと好きだった男の子がいて久々に連絡を取ってみた。会うのは10年振りくらい。ミラノで働く彼もイースター休暇で実家に帰って来ており、ポルトヴェーネレの街で再会。こんなロマンチックな街では密会などしてみたいが、残念ながらこちらは家族連れおまけに息子が跳ね回るのなんの(現実)
f0215198_641245.jpg

娘と友人が手を繋いで歩く。昔の私がこの光景を見たらどう思うだろう??
来月彼も結婚するそうだ。でも相変わらず爽やかで、そして若い頃より更に素敵な男性になっていて嬉しかった。
f0215198_6414361.jpg

***

f0215198_6415431.jpg最終日、帰りの便は乗り継ぎの列車を一便遅らせて、フィレンツェで寄り道していくことに。
急遽くみこさんに電話して、駅近の日本レストランを教えてもらう。
くみこさん、美味しい天婦羅うどんを食べてきましたー。Grazie mille!







雨が降り出し、たまたま大人一人10ユーロのオフェルタがあったので観光バスでフィレンツェを巡る。

f0215198_6421159.jpg

       前回行けなかったミケランジェロ広場へも足を運ぶことができた。
f0215198_6422971.jpg

       楽しみにしていた帰りのFrecciaRossa(新幹線)の中では寝てしまう息子。
f0215198_643120.jpg


おまけ・今回の旅での息子語録。
あれ なんだかぼく かたつむりになっちゃったかな・・・
(背負ったリュックが重くて涙)
まま ほらみて ふねの上にピカピカ光ってる星 オリオンざだよ
(オリオン座ではなかったけれど、、)
チンクエテッレにも メロメロキャンディーがあるね!
(ペロペロ!)
ままの目は黒いね かみさまがクレヨンで 黒にぬったの
[PR]
by ayusham | 2010-04-11 06:48 | 旅行 | Comments(8)

リグーリア紀行・その3

f0215198_15525437.jpg歩いているうちに、予想以上に道が険しいことが分かった。
トレッキングシューズにトレッキングスティックの装備で黙々と歩く人達ともすれ違ったりしてーー
f0215198_1553621.jpg


2時間程上り坂を登ったところで、地図を確認するとまだ半分までも来ていないことが判明。リュックに詰めたお茶とフォッカッチャジェノヴェーゼ(笑)も残り少なくなり、
「引き返した方がいい?」「それはあり得ーん!」「Rくんがあたしのお茶全部飲んじゃったー!」と夫婦喧嘩&兄弟喧嘩勃発。今だから笑えるけど、かなり危機を感じた。

もう少し歩けば休憩所がある、ということで頑張って進む。この辺りの景色は言葉にできない程素晴らしかったけど、全て心のカメラに収めました。

               スポーツドリンクとチョコレートで元気回復!
f0215198_15574269.jpg

            後半は下り坂で楽勝。コルニーリアの街が見えるよ!
f0215198_15485611.jpg

            なんだかんだと寄り道も含めて 4時間の行程となった。

次の日、地元の友人に「重装備で歩いているのはドイツ人。サンダルで歩いているのがイタリア人。」と冗談を言われたけれど、それにしても3歳児との散策にしてはかなりハードだった。でもこの素晴らしい景色に出会うために、子ども達が成長したらまた来ようと思う。(今度は食料をしっかり準備!)
[PR]
by ayusham | 2010-04-08 06:27 | 旅行 | Comments(4)