2010年 04月 16日
「プーさんの鼻」俵万智
息子が自転車デビューしました。
ヴェネツィアは古い街なので道もでこぼこ、補助つきよりペダルなしの方が乗りやすそうだね、と選んで大正解。自然にバランス感覚がつくので、普通の自転車へのよいステップになりそうです。
この春は「プーさんの鼻」を読んでいます(亮ちゃんありがと!)
あの「サラダ記念日」から20年、俵さんも母になり、中学受験が当たり前になっている都会に疑問を感じ、子どもを土のある園庭で育てたいと仙台へ引越す。子の成長と巡り行く季節を歌う中、時折出てくる「飛び立てぬ鳥の形(子宮)」「いるけどいないパパ」という言葉達は、31文字の外の複雑な背景を想像させる。けれども、影があるからこそ読み手は光をより意識することができる。
初めての春の空気に子をひたすアワユキエリカけぶり咲く道
我が腕に溺れるようにもがきおり寝かすとは子を沈めることか
記憶には残らぬ今日を生きている子にふくませる一匙の粥
生きることは手を伸ばすこと幼子の指がプーさんの鼻をつかめり
たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやるいつかおまえも飛んでゆくから
「プーさんの鼻 俵万智」より
あの「サラダ記念日」から20年、俵さんも母になり、中学受験が当たり前になっている都会に疑問を感じ、子どもを土のある園庭で育てたいと仙台へ引越す。子の成長と巡り行く季節を歌う中、時折出てくる「飛び立てぬ鳥の形(子宮)」「いるけどいないパパ」という言葉達は、31文字の外の複雑な背景を想像させる。けれども、影があるからこそ読み手は光をより意識することができる。
初めての春の空気に子をひたすアワユキエリカけぶり咲く道
我が腕に溺れるようにもがきおり寝かすとは子を沈めることか
記憶には残らぬ今日を生きている子にふくませる一匙の粥
生きることは手を伸ばすこと幼子の指がプーさんの鼻をつかめり
たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやるいつかおまえも飛んでゆくから
「プーさんの鼻 俵万智」より
by ayusham
| 2010-04-16 05:28
| 本・シネマ